世界の説明書
 「あなたは、何をいっているのです。私の妻の事を知っているのですか。あの日の事件を知っているのですか。それに、あなたの夢とは何です?」 正人は静かに彼に尋ねた。

「俺の、俺の夢だって、決まっているじゃないか、彼に俺の事を殺してもらう為だ。」

「彼?彼とは誰の事ですか?」

「彼は天使だ。俺のの天使。」そういうと彼は陰険な恍惚感にまみれた表情になった。

「天使が人を殺すのですか?あなたは死にたいのですか?私にはあなたの言葉の意味が解りません。だって、この世の誰が天使に殺されるのを願っているのか。いや、天使じゃなくとも、悪人でも、なんでも、誰かに自分を殺して欲しいと願う人なんているのでしょうか?」
< 90 / 200 >

この作品をシェア

pagetop