甘い記憶
やっぱり…。
『こう近くで見ると…やっぱり怖いな〜…』

桜が体を震わせながら思った。

「んじゃ!誰と誰最初行く?」

杏菜がワクワクとした様子で3人に聞いた。

「桜ちゃん。俺と一緒に行かない??」

春樹が言う。

「ぇえ!?私と?」

「いいな〜桜は。春樹先輩に誘われて〜」

「じゃあオレと行こうよ★杏ちゃん♪」

翔太がノリで言った。

「しょうがないから良いよ〜♪」

杏菜もノリで言った。

「じゃあ…先行って良いよ!」

桜がお願い!といった感じで言った。

「うん!分かっ…あ!!クレープ屋だ!…悪いけど、桜達先行ってて!私行ってくる♪」

杏菜が翔太の手を無理やり取って急いでクレープ屋に向かう。

「あ!杏菜〜…」

「しょうがないから二人で行こっか。」

春樹が言う。

「あ、はい…」

桜が言う。
お化け屋敷に入ると、さっきまで遠くまで見えるほど明るかったのが、一気に真っ暗になった。

桜の首に白い息がかかった。

「きゃあぁ〜〜〜!!!」

桜が悲鳴をあげ、春樹に飛び付いた。

「うわ!!?」

春樹がビクンと体を震わせた。

「あっゴメンなさい!春樹先輩!」

「だだだだ大丈夫!!ぜ、全然!…うん。」

桜がもしかして…といった感じで言う。

「春樹先輩って…こうゆう系嫌いですか?」

「え!?何言ってんだ!?俺はべ、別に!!」

「素直に言ったらどうですか?」

「うん…怖い((゚Д゚ll))」

「じゃあ…一緒に走って、ここから早く逃げましょう!」

桜が言う。

「そうしようか!」

「はい!」

そう言いながら桜達はもうスピードでお化け屋敷から出た。

「はぁ…はぁ…生きてますか?」

「はぁ…はぁ…うん。なんとか…」

桜がいきなりフフッと笑った。

「なんで笑ってるの?あんな怖いめにあったのに。」

「フフッ違うんです。やっぱり、そうゆう所、誰かさんに似てるなぁ〜って思って!」

「そうゆう所?」

「えぇ。お化け屋敷に入る前は普通なのに、入った途端ガタガタ震えてるのが(笑)」

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