甘い記憶

名前

「俺が…?」

「はい…」

「どうゆうところが??」

「よく笑うところと,たまに見せる悲しそうな表情なんか,兄そのものです。」

二人はおもわず黙ってしまった。

「…なぁ,名前なんてゆうの?」
このままじゃいけないと思ったのか,男子生徒が桜に話かけた。

「…名前…ですか?」

「うん。」

「……。」

桜はなんとなく言いたくなかった。

「…先に,あなたの名前教えて下さい。」

「俺は,川村 春樹!高2だよ★」

その瞬間,桜は頭の中が真っ白になった。

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