愛してよダーリン




付き合ったら一緒に帰るっていうのが夢だったけど、その夢は今日は叶わなかった。



樹が引っ越すというのを聞いて、樹の友達がお別れパーティーを開いてくれるらしい。



それを樹から聞いたときは、よかったねって思ったけど、実際放課後になった今かなり寂しく思う自分がいた。



だけど友達とだって、あと少ししか一緒にいられないんだから、その気持ちはなんとか押し殺した。




その日は放課後、千里たちと駅の近くで遊んだ。



帰ったのは夕方の6時頃で、その時ちょうど樹から電話が来た。



「もしもし?」


『明日、空いてる?』


「え?」


『その……学校サボって、遊園地行かね?』



突然の樹のデートのお誘いにびっくりした。



「それって、デート?」



自分でそう言いながら、にやけてるのが分かった。



樹はその後に『そうなんじゃね?』って、電話越しでも分かる照れた声で言った。



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