いばら姫



「あ…そうそう!
淳のオンラインの友達とも
ま、待ち合わせしてるんでしょ?!」


「…何赤くなってんのよ
ホントにお前、ビジュアル系とか弱いな

最初の男も、この前の奴も
皆そうだろ 」


「そっ そんな事言ったら
淳が一番凄いじゃないのよ!
いつも主に隣にいたの、
可愛い子ばっかりだったし
最終的にはアズさんだし!」


「隣連れて歩くなら
可愛い子の方がいいでしょ

…それにアズは違う

顔なんか知らない状態で
好きになったんだからさ 」



「……それはそうかもしれないけど…

でも淳

――― アズさんの事は
ちゃんと好きって、言うんだね

…淳の口から
誰かをちゃんと好きって言葉聞いたの
今初めてかも… 」



「…今はこんな事言ってるけど

それはこれから見られるからで
明日にはまた
落ち込み始めるよ」




「……淳、映画…撮ってる…?」


「…様子見て判ってよ
今年出したのも落ちたし」


「…どんなの撮ったの…?」


「……忘れたな

ネットの皆も
東京駅で待ち合わせして
こっちの奴が連れて来るって

ここ来るよ 」


「良かった 東京駅って迷い易いから……
って、…ねえ?
変な事、聞いてもいい…?」


「ん? 」


「……ネットで知り合った人ってさ
これ、オフ会みたいな感じでしょ?

…… や やっぱり
絵に描いた様な……こう 」




「 こんな人でした! 」


そう後ろから掛かった声に
ミチルは椅子から、転げ落ちた








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