いばら姫





―――夕暮れになって
ライヴの本番が始まり

やっぱり審査に通っただけあって
皆、それぞれ上手い


昨日今日、バンドを始めたみたいな
ガールズバンドもいたけど
出演者達が掛け声を掛けたりして
盛り上がりの要因にはなった




…トリは奴らだったけど
その時間だけ、外に出ていたし

演奏前から、
奴らのファンらしき人間が
かなりの人数来ていて
名前を呼んでいたのが
怠かったから―――




目の前のコンビニに入って
適当にファッション雑誌を開く


「……………」





――どうやって謝ったらいい?



雑誌は
開いているだけで
目は何も追わない


そうこうしているうちに
一般客が
ライヴハウスからぞろぞろと出て来た


その群れから
深くキャップを被った新原が
小走りでこちらに向かって来る


「……ずっと ここに居たのか

――良かったよ "CheaーRuu" 」


「……」

「――あず そろそろ出る予定だから 」






< 80 / 752 >

この作品をシェア

pagetop