大空で駆ける
「なに突っ立ってんだよ!」

争介の声でハッと我に返る。
気がつけば、2人してアタシを見ていた。
「な、何でもない」

アタシは作り笑いで2人のもとに向かった。

「本当に何もないのか〜?」

千尋がアタシを目で追いながら言った。

「何か隠してんだろ、言えよ!」

争介までアタシの髪をグシャグシャにしながら言ってきた。
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