大空で駆ける
「おい、泣きやめよ」

千尋がアタシの頭を撫でてくれた

「千尋先輩、ありがとうございました」

渚が申し訳なさそうに千尋に誤る
でも優しい千尋は笑っている

「気に寸なって!俺もう帰るし、あんま姉ちゃんに心配かけんなよ!」

それだけ言うと千尋は自転車に乗って
家に帰って行った



カタンっと倒れた自転車を起こす渚
アタシはまだその場で泣いたまま

「夕佳、帰ろうぜ」

不器用な渚
「ごめん」とか絶対言えないんだよね(笑)
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