星のケーキ
ロコはなんだかとてもかなしくなりました。「ああ、おほしさまを見つけるってなかなかたいへんだわ」


急にママにあいたくなりました。でも、だいすきなペッカにいさんをよろこばせたい気持ちでいっぱいでしたから、このいばりんぼうの木にも、たんじょうびのことやケーキのこと、それにかざりたい星のことをいっしょうけんめいに話しました。


いばりんぼうの木はだまってきいていましたが、とつぜん、おいおい泣きだして、「きみはなんてやさしいのだろう。わたしにもきみみたいなきょうだいがいたらなあ」と、言いました。


いばりんぼうの木はひとりっ子だったのです。しかもまわりには、ほかの木ははえていません。
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