大人になれないファーストラバー



蕾の家に着き、中へ入ると。家族と一緒に住んでいるという一軒家はとても明るかった。




「お邪魔しまーす」



思いっきり女友達のノリで挨拶をする。

すると、「はーい」と言う声がして、バタバタと奥の方から足音が聞こえた。


そして姿を現したのはお母さんらしき人。




「あら、お友達?」



蕾の声に少し感情をこもらせたような、おっとりした声だった。




「観月って言います。夜分にすみません。」



軽く礼をして、蕾が出してくれたスリッパを履いた。



「お父さんっ 蕾が女の子のお友達連れてきたわよっ」



蕾のお母さんが奥の方に向かって言うと、「えっ」と聞こえて、続いてお父さんが出てきた。




「お、こりゃぁまた美人な友達連れてきたなあ」




「観月アヤって言うんだよ。 モデルみたいでしょ。」




蕾が言うと、「うんうん」とお母さんとお父さんは声を揃えて言う。



「ありがとうございますっ」



爽やかな女の子を気取って、あたしはニッコリ笑った。


< 237 / 423 >

この作品をシェア

pagetop