あの暑い 夏の記憶

バケツの生乳を牛用の哺乳瓶みたいな缶の容器にミルクを移し、子牛に与え出した。


「飲んでるよー…」


「あ、こぼしてる。日夏みたいだねー」


「…何だよっ!オレは牛かっ」


「重いからね?」

準くんは旭にバトンタッチして缶を手渡す。


旭は子牛の口元に缶の先端を近づけると、ゴクゴクとミルクを飲み始めた。


そのミルクやりも、わたしたちは交互にやり、お腹がいっぱいになった子牛は。

モ~ッ、と鳴いた。

それが、ありがとうって言っているみたいで嬉しくなった。



ミルクをやり終えたわたしたちが、小屋の椅子に座って休んでいると。


「みんな、バター作ってみない?」

そう言って、準くんのお母さんが生クリームと空のペットボトルを4つ持って来てくれた。



「バターって…作れるの!?」


「わーいっ!!」


「こんなんでバターが作れんのか~っ」


わたしたちは目を輝かせて、準くんのお母さんの手元を見つめていた。


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