逆ハーレム☆意地悪王子と訳あり姫
「クッソー…あ、着替えよ」
とりあえず、教室に誰もいない事を確認したあと執事服を脱いだ。
まったく…この服、脱ぎにくいよ…
「やっと脱げた…」
いちいちボタン多いっての。
やっとの思いで上だけ脱いだ。
けど、それと同時に教室の扉がガラッっと音を立てて開いた。
「なぁ、俺眼鏡忘れたみたいなんだけど──…あ───………」
「え───……」
固まる。
開けた本人も、上半身が下着姿の女も、固まる。
もう、悲鳴を通りこうしてこの状況に混乱して、何も言えなかった。
「……い、……いやだっ!!!」
やっと状況が掴めた希沙は慌てて胸元を両方の腕で、自分を抱きしめるように隠した。
「わ、悪い!!………そんなつもりはなかった………」
「と、透センパイ………え?!」
そう、開けたのは透センパイだった。
相手も思っても見ない状況に、混乱してるらしくいつものように、スラスラと話せていない。
それに、私を気遣ってかってか視線はもう、こちらを向いてない。
透「眼鏡、忘れたから……取りにきただけなんだ…」
「あ、はい……そうですか…───とりあえず着替えたいので一旦出てもらってもいいですか…??」