イケメン霊能少年の憂鬱
「センパイ、ダメです。
 逃げなくちゃ!」


ナツはオレを引っ張って
止めようとしてる。


さっきカミナリが落ちた木が、
祠があった場所の後ろで
燃えているのが見えた。


オレは仕方なく少し下がったが、
岩の隙間からどんどん力が
漏れていくのを感じた。


「ゴメン、ちょっと待って」


岩のほうに手をかざし、
少しでも力に触れたいとオレは思った。
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