お嬢様は元ヤンキー!?
「…大分深く斬ってんな。痛いか?」
「…別に。」
「素直じゃないなぁ。」
奏斗は手慣れたように私の右手を消毒し始めた。
「――…っ!!!」
瞬間、体に衝撃が走る。
「……大丈夫か?」
「…うん。」
「……。」
……………。
……沈黙。
…空気が思いよぉ…ι
何か話した方がいいかな…ι?
「ね…ねぇ…」
「ん?」
「何で私が怪我してるって分かったの?」
「…そりゃ隣だし…。
いきなりゴソゴソしだしたと思ったら、
今度は顔色悪くなるから可笑しいと思ったんだよ。
それで、案の定来てみたらコレだし…」
「…ゴメン…ι
……っていうか授業は?」
「俺嘗めんなよ。生徒会長だぜ?
適当に嘘ついて出てきたんだよ。」
「こんな生徒会長でいいの?この学園…ι」
「成り立ってるから問題ない。」
「そう…ι」
「ん。
…はい、終わり。キツいか?」
「ううん。大丈夫。」
奏斗は消毒をしてくれた上にガーゼも貼って、綺麗に包帯も巻いてくれた。
「ありがとうございました。」
「他人行儀な…」
「まぁまぁ。ところで結構手慣れてるね。医者目指してるとか?」