きみとベッドで【完結】
「シキ。なにかあった?」
「……え? なんで?」
「元気がないみたいだからね。悩み事なら、いつでも聞くよ」
「その代わりに抱かせろって?」
「やだなぁ。そんなこと言わないよ」
抱かせてくれるなら、それはうれしいけど。
なんて冗談めかして言いながら、幹生がチョコレートを出してくれる。
「別に悩んでないよ。ただ……時々混乱するの」
「混乱?」
「幸せなのか、不幸なのか、わからなくなる」
幹生はすっと横に切れたような細い目を、ぱっちり見開いた。
「驚いたな。シキが幸せとか不幸って言葉を口にするなんて」
あたしははっとして顔を伏せた。
本当だよ、なに言っちゃってるんだろう。