きみとベッドで【完結】
浅倉は楽譜で口元を隠しながら、上目づかいで俺を見た。
どきりとした。
いや、ぎくりと言った方がいいかもしれない。
口元を隠した浅倉は、ますますシキと同じ顔をして見えたんだ。
「それにあたし茅島先輩より、安藤先生の方がカッコイイと思います……」
俺がなにも言えずにいると、
浅倉は照れ隠しか、焦ったようにピアノを弾きはじめた。
顔が真っ赤だ。
見てるこっちまで、つられて顔が赤くなりそうなくらい赤い。
このままじゃいけないと、唐突に思った。
浅倉にとっても、俺自身にとってもいけない。
俺は教師で、浅倉は生徒だ。
その事実は一生変わらない。
浅倉が卒業したとしても、
俺は浅倉を生徒として見続けるだろう。