きみとベッドで【完結】

浅倉は楽譜で口元を隠しながら、上目づかいで俺を見た。



どきりとした。



いや、ぎくりと言った方がいいかもしれない。


口元を隠した浅倉は、ますますシキと同じ顔をして見えたんだ。



「それにあたし茅島先輩より、安藤先生の方がカッコイイと思います……」



俺がなにも言えずにいると、


浅倉は照れ隠しか、焦ったようにピアノを弾きはじめた。


顔が真っ赤だ。


見てるこっちまで、つられて顔が赤くなりそうなくらい赤い。



このままじゃいけないと、唐突に思った。


浅倉にとっても、俺自身にとってもいけない。



俺は教師で、浅倉は生徒だ。


その事実は一生変わらない。


浅倉が卒業したとしても、




俺は浅倉を生徒として見続けるだろう。

< 70 / 339 >

この作品をシェア

pagetop