危険な誘惑にくちづけを
 

「佐倉君、行くよ!」

 中が気になるなら、最初から入って来ればいいのに。

 外からケーキ屋を眺めている佐倉君に、声をかけた。

 わたしの様子に。

「どうしたの?
 春陽ちゃん?」

 なんて。

 佐倉君も、心配してくれたけど。

 とりあえず、今は、それどころじゃないや。

 わたし、半分走るように、自分の部屋に向った。




 紫音………!






 
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