怖がり少女と吸血鬼


「いっ…て…、」

パッと『食事』が止んだ。


見ると、黒沢くんは頭を抱えて
フラフラとあたしから離れていった。


瞬間、エイルさんの怒鳴り声。

「全く!もうちょっとご自分の食欲を制御できるようになってくださらないと困ります!
ところ構わず食らいつくのは、シュウ様の1番悪い癖ですよ!

柚子さんも怖がって固まっていたでしょう!相手の気持ちも少しは考えて下さい!

それにここは病院。
いつ見回りの看護婦が来るか分からないのに…」


ぶわ――――っ と、
エイルさんのマシンガントーク…いや、お説教。


どこから出したのか、ハリセンを持っている。

さっきの音はハリセンで叩いた音か…


あたしは呼吸を整えながら、二人のやり取りを見ていた。

と言っても、エイルの一方的なお説教なのだが。



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