★俺様主人とパシリちゃん☆





「ナナ?…ごめんって!」



庵くんが私の隣りから離れない…



必死に謝る庵くん


嬉しい……なんて思ってる私がいる



「庵くんは私が怒ってる理由がわかる?」



「…わからねぇ…」



……庵くんが困ってる



「……ごめんなぁ?」



う…そんな目で見ないで………



「じ…授業始まるからっ!」



「やだ、行かせねぇ…」



私の前に立ちふさがる



私は庵くんを睨んだ



「…ど…どいてよ!」



………



「へぇ、ナナって偉くなったなぁ?」



どうやら私は庵くんを怒らせてしまったらしい……



ま…負けないんだから!



私は頑張って庵くんを睨み続ける



「睨んでるつもり?」



きーんこーん



授業始まっちゃったよ!!



私は方向転換して教室まで走った



「っ!待てよ!!」



庵くんが怒鳴ってる…


でも、今日…テストなんだよぉ!!!








「はぁ…」



何とかテストを終えた


机に突っ伏していた



庵くん……どうしよう……



「菜々?庵くんにチョコあげた?」



朱里が私に聞いた


今日の朱里はいつもにましてオシャレだ



周りを見渡すと女の子達はほとんどがいつも以上



「あげてない…」



私ってどこまで普通なの?



「竜哉には?」



「朝一にあげた」



「本命だけあげてないの!?」



「だって…」



「はやくあげてこーい!!」



朱里は私にチョコを持たせた



教室を追い出された



……あげるって言っても…



「誰にやんの?」



「…誰って庵くん……に………」



見上げてそこに居たのは



妖艶にニッコリと笑う庵くん


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