駄菓子屋松金 ─マツガネ─
常磐は店に帰ってから、レジに小銭をしまい、律儀に店番していたカノヤに話し掛ける。
「なぁ、愛国護民特別刑務部隊隊長って、どんくらい偉いの?つーか特別刑務部隊って何?」
「…どうしたんですか急に」
まさか常磐からそんな長ったらしい単語が出てくるとは思わなかったのか、カノヤは不思議そうに眉を寄せながら尋ねる。
常磐は麗雨を思い出しながら、寝癖頭をガシガシと掻いた。
「いや…ただ、さっきの万引きした悪ガキ捕まえてくれた愛護のネーちゃんが、そう言ってたからよ」
「そうなんですか。そもそも、愛護には愛国護民一般刑務部隊と、特別刑務部隊が有る事はご存知でした?」
「常識でしょ、それ。大人をナメちゃいけません」
カノヤはそうですよね、と言いながら苦笑した。
「一般刑務部隊は、街の巡回や交番など、どちらかといえば平和なイメージが強いですよね」
「あぁ、平和ボケした面しやがって…何度殴り飛ばしたくなったことか知れねぇな」
「……ちょ、物騒だなアンタ」
カノヤは怒りを滲ませて呟く常磐に対して一瞬恐れを抱く。