この想いを君に…4
「もう光と何年、一緒にいるのかなあ…」

パパは指折り数え出した。

「13年やで」

光さんは微笑む。

「…早かったなあ」

そう言うパパは本当に寂しそうで、あたしは泣きそうになった。

だって。

パパの気持ちが痛い程よくわかるから。

「光がいなくなったらどうやって店を回すか、悩んでるよ」

光さんは苦笑いをして

「そんなん、俺がおらんほうが回るで!」

買い被りすぎ、と光さんは手をヒラヒラさせた。
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