今宵、月の裏側で
達は嬉しそうな幹生の顔をみてこう答えた
『なんだよ?やけに嬉しそうじゃんかぁ』
幹生はさらに、にこにこ嬉しそうに
『今日転校生が来るんだってよ!』
達『転校生?』
幹生『そうなんだよ!さっき岡のやつと職員室の前を通ったら見かけないやつがいてさぁ。先生の話を盗み聞きしたら、なんと内のクラスだってよぉ〜』
達は机に肘を付き、顔に手を当てながら聞いた
『それで?2年の今頃に転校生なんて問題あるやつだろ、どうせ』
幹生の顔は変わらずにこにこで
『それが、スタイルも良いちょーかわいい女子なんだよ!』
達『女子?』
キーンコーンカーンコーン
ホームルームのチャイムがなり、先生が扉を開いて入ってきた
幹生は慌て席に戻った
先生は教壇に立ち喋りだした
『今日は、みんなに新しい仲間を紹介します。』
『きみ、入って来ていいよ。』
教室のドアがゆっくりと開く
達はさっき幹生が言っていた言葉を満更聞き流していたわけではなく、少し胸を踊らせていた
教室にゆっくりと転校生の女子が入ってくると教室のムードは一変した