今宵、月の裏側で
さゆりが町内を人間模様と一緒に場所を紹介している

さゆり『ここが達と良く昔来てた駄菓子屋で、おばちゃんが良く計算間違えるから達二人で良くちょろまかしたりしたんだぁ』

達はオドオドしながら

『さゆり、いくらなんでも駄菓子屋の前でそれは不味いよ』

『ほら、おばあさんがこっち睨んでるよ』

さゆりはなにも気にせず

『算数計算は得意になったなぁ』

さくらが少し下を向きながら笑った

さくら『二人はホントに仲が良いんだね』

さゆり『まぁ、幼稚園も、小学校も、中学校も一緒で親同士も仲が良いから』

さくらは笑いを止めて、少し間を空け考え深げに

さくら『うらやましいなぁそういうの』

達とさゆりは同時に

『なにが?』

っと声をダブらせた

またさくらは笑い

さくら『そういうところもね』

達とさゆりはさくらの言ってることに納得をするようにして聞いた

達『さくらちゃんは前はどんな学校にいたの?』

さくら『私の家は転勤が多くて、達くんやさゆりちゃんみたいな幼い頃からの友達も知り合いもいないんだ』
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