手紙
そのときの日記をぜひご覧になってください。
『今日、××と△△が俺のことを好きだという話を聞かされた。正直ゲッと思ったが、××がそれで△△をいじめていたと聞いて腹が立った。頭がいいくせに、しちゃいけないこともわかんないのかよ。
なんだか△△が少し気の毒だ。明日少し話してみようと思う。』
しちゃいけないこともわかんないのか、なんて、大口を叩いたものだとは思いませんか。自分の今までの日記のことは棚に上げ、こんなことが言えるのですから、相当能天気な方なのだと思います。
彼女に対して怒るのならば、なぜ理不尽な裁きを下す「女子」には怒らないのでしょう。
人間の正義なんて、所詮こんなものなのです。自分の物差しでしか、正しいことも悪いことも判断できない。おまけに自分のしてきたことには目を逸らす。それが正義だと言うのならば、そんなもの燃えるごみと一緒に回収されてしまえばいいと思いませんか?
思いませんよね、あなたは。
その翌日、あの人は予告通り、あなたのもとへ来ました。そして、まるで彼女に見せ付けるがごとく、仲良くお喋りを始めたのです。
「この間は応援ありがとう」
「ううん、そんな」
「また次の試合も来てくれるかな?」
「うんっ!」
何も知らない人間が見たら、それは何とも微笑ましい場面です。少女漫画に採用されかねません。しかしそうなるまでの過程を知っていた私には、到底微笑むことなどできませんでした。
『今日、××と△△が俺のことを好きだという話を聞かされた。正直ゲッと思ったが、××がそれで△△をいじめていたと聞いて腹が立った。頭がいいくせに、しちゃいけないこともわかんないのかよ。
なんだか△△が少し気の毒だ。明日少し話してみようと思う。』
しちゃいけないこともわかんないのか、なんて、大口を叩いたものだとは思いませんか。自分の今までの日記のことは棚に上げ、こんなことが言えるのですから、相当能天気な方なのだと思います。
彼女に対して怒るのならば、なぜ理不尽な裁きを下す「女子」には怒らないのでしょう。
人間の正義なんて、所詮こんなものなのです。自分の物差しでしか、正しいことも悪いことも判断できない。おまけに自分のしてきたことには目を逸らす。それが正義だと言うのならば、そんなもの燃えるごみと一緒に回収されてしまえばいいと思いませんか?
思いませんよね、あなたは。
その翌日、あの人は予告通り、あなたのもとへ来ました。そして、まるで彼女に見せ付けるがごとく、仲良くお喋りを始めたのです。
「この間は応援ありがとう」
「ううん、そんな」
「また次の試合も来てくれるかな?」
「うんっ!」
何も知らない人間が見たら、それは何とも微笑ましい場面です。少女漫画に採用されかねません。しかしそうなるまでの過程を知っていた私には、到底微笑むことなどできませんでした。