執事の名のもとに
「愛琉ちゃんが電話していたところに出くわしちゃったことがあるの。すぐその場を去ろうとしたんだけど…気になる言葉が耳に入ってきたの。」
「気になる?」
「そうなの。相手は海琉くんだったみたいでバレてないって愛琉ちゃん聞いてたの。だから、海琉くんと愛琉ちゃんには何か隠し事があるんじゃないかって思って…。」
こんな話が美優も知ったとは思わなかった。
でもこれで、海琉たちには何かあることは判明したし、後はもう少し情報が入れば…。
「美優、悪い。何も知らないんだ。でも、何かわかったらすぐ知らせるから」
「分かったわ。会場に戻りましょう。」
また美優が車椅子を押してくれて会場に戻った。