不機嫌マーマレード
圭吾とデート
翌朝、一樹は誰かと電話で話していた。


「おはよ。誰から?」


「学から。今晩、勉強教えてほしいって。あっちの学校週明けからテスト期間に入るんだよ。泊まりに行ってもいい?」


学は紀美ちゃんの息子で、一樹より一つ下の学年になる。


そこそこ成績のいい一樹は時々勉強をみてやってるらしい。


お互いに兄弟がいないせいか、二人は兄と弟のように仲良しだ。


「OK。紀美ちゃんによろしく伝えといて。一応後で連絡は入れておくから。」


今日の一樹は機嫌がいいようだ。私も外泊できるし、ラッキーかも♪


こういうタイミングはなかなか来ない。だから私も朝から化粧に気合が入る。


夕方には崩れちゃうのにね。
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