クリ-ミ-ココア
「おせぇ…のろま」


「だって…着物脱ぎづらくて…」



そんな言い方しなくたっていいじゃんか…。


制服に着替えて外に出るとあいつはいつもの意地悪に戻っていた。



屋上に向かった私達3人。

やっぱり誰もいない事に解放的になって私は腕を上げて伸びをした。



ここなら静かだし落ち着ける。



フェンスに背中を預けて座り込んだ。



「今年は何事もなかったねー。恋也」


「ああ…」



あいつとソウタ君もフェンスに寄り掛かって座った。


「今年?何の話?」



隣に座ったソウタ君に尋ねる。


私に顔を向け楽しそうに笑った。



「いやね…去年の文化祭はアキラさん達、喧嘩勃発で大騒ぎだったから」



思い出しながら言うソウタ君。



あぁ……去年いなくてよかった。


てか今年は大人しくしてくれてありがとう…。
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