アリスの作り方
「勿体ないな……。」
私の手を見つめながらジョーカーさんが口を開いた。
「何が?」
少し下を向きながら寂しそうな表情……
それが不思議だった。
「小指」
「小指?」
そう言いながら未だに見つめる繫がれた小指。
「指切ったなんて、このまま俺たちの関係まで切れてしまいそうだから」
「……。」
ジョーカーさんの言葉が胸に刺ささる。
確かに私とジョーカーさんは仲間ではない。
だから明日戦っても可笑しくないし、寧ろそれが普通である。
「だけど……このままでも駄目だよね。俺だってわかっているよ……それくらい」
そう言うと、哀しそうな表情をしながら深呼吸した。
「指切った」
ジョーカーさんと私の声が森の中に響いた。
ただ指を離しただけのに、何かを失ってしまうような感覚が生まれた。