アリスの作り方
ドアを開けていつものように家へと入った。


「ただいま」


誰の返事を期待しているわけではなく、ただ癖のような感じだった。

外から見たときから人気が感じられなかったが、入っても誰もいる気配がない。

暗い居間を通り抜けると、暗闇に包まれた私の部屋に入った。

ドアを開け明かりをつけると、布団にばたんと倒れ込んだ。
ギシリとベットの軋む音だけが寂しく響いた。


「はぁ」


何も考えずただ布団の中でうずくまっていると、ここまでの出来事を一つ一つが頭の中に浮かんでくる。

アリスの真実に王子とジョーカーさんの優しさに……。


「う……ぐっう……」


また涙が溢れてくる。

拭おうとしても、出て来て涙が止まらない。


先程までに失望したものではなく、嬉しさと言うかどこか温かさを含んだ不思議な感覚だった。


「……。」


一人で泣き続けていると段々と落ち着いてきた。


それからゴロンと寝返りを打ち、天井のほうを見上げた。


ピカピカと電灯が寂しくついていた。



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