アリスの作り方

何が起きたかわからない。


音のした方向を見てみると、私のさっき飲んだ液体の瓶が割れていた。
ビンの破片と液体が四方八方に飛び散っている……。


どうやら私のさっき持っていた瓶が支える人がいなくなって私とともに落ちたらしい。

「机の上に置いてほしかったです」


私に優しく言うティック。
私を全力で助けてくれたためか息が絶え絶えだ。


「ありがとう」


恐怖ばかり残っており、放心状態でその悲惨な光景を見る。
もしティックが助けてくれなかったら……そう考えるだけで背筋がゾクリとする。
そのまましばらくその光景を見つめていた……私の気持ちが落ち着くまで。
すると突然妙な事が起こった。
< 30 / 293 >

この作品をシェア

pagetop