星屑
で、何でこんなことになってんだかがわかんない。


目の前には勇介と大地くん、そしてあたしと沙雪に加え、樹里までいるし。


いつものように帰り際、購買に寄ったところで男ふたりと遭遇し、何故だかみんなでベンチに座り込み、和やかなムードになっているのだが。


てか、沙雪はデレデレって感じだし。



「勇介も大地もモテそうだし、結構遊んでんじゃないの?」


樹里が、すでに大地くんをも当然のように呼び捨てにしているのには、もう感服する以外にないわけだが。


それとなく探りを入れているんだろうな、とあたしは、どこか他人事のように思っていた。



「俺ら全然っしょ。
てか、そっち三人のがモテそうだし。」


大地くんが言う。


勇介もまた、他人事のようにチュッパを咥え、適当に相槌を打っていた。


まるでコンパのような会話に、ぶっちゃけ帰りたくなってきたが、それじゃああまりにも薄情なので、あたしは何も言わないまま。



「彼氏とかいんの?」


「そっちこそ彼女いそうだよね。」


俺らいないよー、と彼の台詞。


樹里はまるで保護者のようで、基本、大地くんとのふたりでの会話だ。


沙雪は横で笑ったり頷いたりしてるだけで、珍しく恥ずかしそうにしていた。



「じゃあ、ふたり共どういうのがタイプ?」


ふたりに聞いているようで、その実、大地くんに向けられたもの。


樹里はやっぱりすごいヤツだと思う。



「俺、可愛い子が好き。」

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