星屑
「あたし彼氏いるし、あんたら4人で遊べば?」
こんな時だけ“彼氏”を使いやがって。
小さく睨むあたしと、そうだねー、なんて喜ぶ沙雪。
「俺パス。」
勇介が言うので、じゃああたしも、と言葉を乗せた。
「ならもう、さゆと大地で遊べば?」
樹里が便乗したようにケラケラと笑い始め、大地くんは困ったように笑っている。
別にこのふたりはお似合いだと思うし、向こうも嫌そうな顔ではないようだし、ならば沙雪にも脈はあるということだろう。
すっかり傾いた陽が窓から射し、購買にはもう、おばちゃんの姿すらない。
「樹里さん美人だから余計に怖いっすね。」
大地くんの苦笑いに、彼女はべーっと舌を出した。
このふたりはいつの間にか姉と弟のような関係が出来あがってて、それはそれで良いと思うあたしは、やっぱり薄情なのかもしれないが。
「奈々ちゃんあんま喋んないね。
もしかして人見知りとか?」
初めて大地くんから話を振られた。
が、アンタが苦手だから、とはさすがに言えなくて、「そんな感じ。」とあたしは言う。
勇介はこちらを一瞥したが、やっぱり何も言わなかった。
「奈々は単に、人が多ければ多いほど喋んなくなるからね。」
樹里はすでに、保護者を通り越しておばちゃんみたいな口調だ。
肩をすくめるあたしに対し、勇介だけがふっと笑う。
「なぁ、そろそろ帰ろうよ。」
こんな時だけ“彼氏”を使いやがって。
小さく睨むあたしと、そうだねー、なんて喜ぶ沙雪。
「俺パス。」
勇介が言うので、じゃああたしも、と言葉を乗せた。
「ならもう、さゆと大地で遊べば?」
樹里が便乗したようにケラケラと笑い始め、大地くんは困ったように笑っている。
別にこのふたりはお似合いだと思うし、向こうも嫌そうな顔ではないようだし、ならば沙雪にも脈はあるということだろう。
すっかり傾いた陽が窓から射し、購買にはもう、おばちゃんの姿すらない。
「樹里さん美人だから余計に怖いっすね。」
大地くんの苦笑いに、彼女はべーっと舌を出した。
このふたりはいつの間にか姉と弟のような関係が出来あがってて、それはそれで良いと思うあたしは、やっぱり薄情なのかもしれないが。
「奈々ちゃんあんま喋んないね。
もしかして人見知りとか?」
初めて大地くんから話を振られた。
が、アンタが苦手だから、とはさすがに言えなくて、「そんな感じ。」とあたしは言う。
勇介はこちらを一瞥したが、やっぱり何も言わなかった。
「奈々は単に、人が多ければ多いほど喋んなくなるからね。」
樹里はすでに、保護者を通り越しておばちゃんみたいな口調だ。
肩をすくめるあたしに対し、勇介だけがふっと笑う。
「なぁ、そろそろ帰ろうよ。」