星屑
そんな言葉に驚いて、思わず目を丸くして顔を上げた。


まさか、勇介と同じことを言うなんて。


咥え煙草であたしへと落とされた瞳は、幾分怒っているようなもの。



「懲りねぇっつーか、学習能力ねぇのかよ。」


口は悪いが、多分ヒロトなりにあたしを心配しているのだろう。


壁に片手をつき、覗き込まれた顔。



「マジでラチられたらどうすんだよ?」


「ヒロトはあたしじゃなくても助けてた?」


問うてみれば、彼はじっとあたしを見てから、視線を外す。



「俺がそんな優しい人間に見える?」


「じゃあ、何であたしのこと助けるの?」


ヒロトはまた舌打ちをし、会話にならねぇ、と言って肩をすくめた。


この人も勇介も、あたしに向かって危機感がないと怒りながらも、まるで世話焼きのようだと思う。


どうしてそこまでするのか。



「お前さぁ、頼むから少しは考えて行動しろよ。
そんなふわふわしてっと喰われるぞ?」


「…誰に?」


「俺に。」


あまりにも怒りながら面白いことを言ってくれるので、あたしは声を上げて笑った。


笑ったら、またヒロトは呆れたような顔をする。



「だから、それが危機感ねぇんだよ。」

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