星屑
なのに彼は楽しそう。


どうにもバツが悪くて曖昧に笑うと、勇介はあたしの隣へと腰を降ろした。


どうしてこう、この人には全てが分かってしまうのか。



「葛城にも何か言われたんでしょ?」


驚いて顔を向けてみれば、やっぱり、と言った彼はふっと口元を緩める。



「何でそう思うの?」


「だって顔見てれば分かるし。」


「…勇介ってエスパー?」


「だから、魔法使いだって。」


ホントにそうなんじゃないかと思ってしまうから怖い。


とにかく、この人には何ひとつ隠せない気がしてしまうから。



「じゃあ、この雨どうにかしてよ。」


言ってやると、勇介はまた笑った。


笑ってから、いつものとこ行こうよ、と声を彼は潜める。


あたしに耳打ちするだけでも、首を傾けて目を細める仕草は、やっぱり人目を引いている。


答えも聞かずに立ち上がる勇介に諦め、あたしも同じように立ち上がった。


向かう先は、第4校舎。

< 168 / 418 >

この作品をシェア

pagetop