星屑
流れているのは、勇介が好きだと言っていた“LAYLA”という曲だろう。


歌詞の内容はわからないが、爽快な声やリズムは、やはり彼が言っていた通り、青空の下で聴くのが似合う気がする。


元気になれるという言葉通り、本当にそんな感じ。



「こういうの好きなんだ?」


「奈々は嫌い?」


「よくわかんないけど、悪くないと思う。」


良かった、と勇介は口元を緩める。



「音楽もそうだけどさ、生き様が何か格好良くて。」


「へぇ、詳しいね。」


「まぁ一応、好きだし?」


饒舌に言う勇介が珍し気がして、あたしも笑った。


外国の乾いた風が似合うような彼と、そして典型的なロック然とした音楽。


こういうものを聴きながら、勇介はこの広い部屋でひとりで過ごしているのだろう。


クッションを抱き、あたしはベッドで足をぷらぷらとしながらそれに聴き入っていた。



「あ、何か飲み物取ってくるわ。」


そう言って、彼は部屋を出てしまう。


急に暇になってしまい、携帯を開いて着うたサイトを表示させ、“LAYLA”という曲をダウンロードしてみた。


女子高生らしくないあたしの携帯のフォルダに、初めて歌が入ったわけだ。


ついでに勇介の着信音にしてやろうかと思ったけど、そこで初めて、未だにあたし達はメールのひとつもしたことがないのだと思い出して、苦笑い。


結局、どういう関係なのかは今も謎だ。

< 198 / 418 >

この作品をシェア

pagetop