星屑
「やっとカレシが出来た?」


「…出来てないって。」


言ってみるが、へぇ、ふうん、なんてママは楽しそう。


この人は、色恋沙汰には異常なまでに敏感なので、とりあえず怖いと思う。


てか、カレシなんかいないと言った以上、キスマークがバレると余計に困るし。


だけども少しの沈黙の後、まぁ良いけど、と先に引いたのは彼女の方。



「じゃあ、連絡なしで遅くなったバツ、わかってるよね?」


多分、いつものアレだろう。


自分は大して守りもしないくせに、我が家には実にたくさんのルールがある。



「…掃除当番代われ、って?」


「うん、よろしくねー。」


けれど、これ以上妙な詮索をされたくはなくて、はいはい、と言ってママを追い返した。


このしるしが消えるまで、あたしはどうやって日常生活を送れば良いのだろう。


やっぱり考えるだけでも頭が痛くなってきて、不貞腐れるように勇介を恨んだ。


軽薄な部分は信用出来ないけど、でも、本気だってのはひしひしと伝わってくる。


首元を手でさすりながら、ベッドへと突っ伏した。

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