星屑
「ついでにちょっと、デートしようか?」


「へ?」


「なぁ、俺CD買いに寄りたいんだけど。」


「…何であたしがそんなのに付き合わなきゃいけないの?」


「んじゃあ、何か奢る。」


「てか、あたしのこと食べ物で釣らないでよ。」


言ってやれば、彼はははっ、と軽く笑う。


まったく悪びれていないような顔で、それすらいつも通りだ。


そこにあたしの意見なんてないし、何だかんだで良いように丸め込まれている気がするが。






うちの学校ってのは駅から程近く、だから繁華街も結構近い。


勇介の家がどこにあるのかなんて知らないが、気付けばすっかり外は真っ暗になり、少しばかり肌寒く感じた。


街に近づくにつれ、人は増える。


あたし達はこれといって会話を交わすわけでもなく、駅近くに単車を止め、ただ一緒に歩いていると言った感じ。


彼は本当にCDショップに入ってしまったので、仕方なくあたしもそれに続いた。


流行りの音楽が流れる中で、勇介は迷わず洋楽のコーナーへと足を進める。



「ねぇ、何買うの?」


「わかんないけど、何か良いのあるかなぁ、って。」


その程度であたしは付き合わされているのか。


呆れていると、彼は適当にCDを手に取り、色々と品定めをしていた。

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