君の声
ランドクルーザーから降ろされ手を繋いだまま屋敷の中に踏み入れた
「お帰りなさいませ」
屋敷に入るとすぐに50歳前後の男性が二人を迎えた
ー執事?ってやつなのかな?
「そうだよ、あっ村田さん、中山さんと篠田さんをリビングに集めてくれない?由衣を紹介しなきゃな」
「はい、すぐに」
村田はエントランスから離れていった
由衣は不安になり立夏を見上げた
「南さんはここを本宅と言ったけど、ここは僕の別宅なんだ…本宅には行かせたくないから、ね」
ー本宅?別宅?…家じゃないの?……わかんないよ…