君の声
別宅
立夏はくいっと手を引いてリビングへ向かった
リビングのドアを開くと執事の村田とメイドの律子、そして立夏専属のコック篠田が由衣を迎えた
「御堂由衣さん、僕の婚約者で今日から一緒に暮らすからよろしくね」
立夏が三人言うと三人は深く腰を折って
「「「よろしくお願いします、由衣様」」」
ーこっこちらこそっ!
由衣も慌てて三人に習って深く腰を折った
立夏はそれを見ながら微笑んで姿勢を正した由衣の背中を軽く押してソファーに座らせた
隣に立夏が座って長い足を組むとタイミングを見計らって律子が紅茶をテーブルの上に置いた