君の声


 「由衣様っ!お待ち下さい」

 「っ……律子っさん…」

追ってきた律子に抱きついた


 「由衣様……」

 「うっ…ひっく……っ…っく…」


 (…どうして由衣様を覚えていないのか…)


律子はゆっくりと由衣の頭を撫で髪を梳いた


どうしてこの二人ばかりに悪いことが起きるのか、ただ幸せになってもらいたいのに


 (…立夏様……)

 (……立夏さん…どうして?)






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