君の声


 「やだっそんなに警戒しなくても…」

 「あ…」


真由の笑顔が怖くなって思わず後ずさる由衣


 「とって食ったりなんかしないわよ…」


真由はお構いなしにリビングに向かっていた

由衣も後を追うようにリビングに入った


真由は広いソファーに座ると脚を組んで由衣を睨むように見た

由衣はそんな視線を感じて一人掛けのソファーにちょこんと座って顔を伏せている


 「お茶も出してくれないわけ?」


真由は冷たく言い放った


由衣は真由の視線から逃げるようにキッチンに行った


 (なに…?…怖いよ…立夏さん…)





< 206 / 261 >

この作品をシェア

pagetop