君の声
それでも
「……い…ま、由衣様」
律子に肩を揺られてハッと我にかえる由衣
「いかがされました?具合でも?」
律子は屈んで由衣の顔を覗き込んだ
「?!由衣様!どうされたんです!?」
顔面が蒼白している由衣は虚ろな瞳で律子を見た
「な、なんにも…」
「では…やはり具合が悪いんですね?早く休まりましょう」
律子は由衣を支えるように寝室まで付き添った
由衣も真由に言われたことを話せないと固く口をふさいだまま律子にされるがままベッドに横になった
(ご様子がおかしすぎる…私たちがいない時間になにかあった?)