君の声
「由衣様っ」
先に着いていたドレス姿の律子が二人を見つけるなり微笑んで近寄ってきた
「お綺麗ですよ?由衣様」
律子の言葉に頬を染めた由衣
会場に進んでいくとやっと来たとばかりに立夏の両親が由衣から立夏を連れて行った
その時も由衣は「はじめまして」と言ったのだが両親は無視した
「おぉっ立夏君久しぶりだね?」
「はい、中原さんもお元気そうで…」
自慢の息子をあちらこちらに挨拶させる両親は立夏を由衣に戻さないきでいた
会場にはビッフェ式で篠田も作った料理を律子が由衣にとってきてくれた
「あ…ぁりがと…」
周りに人がいるため律子も聞こえないくらい小さな声で応えた由衣
村田も給仕に忙しそうにしていた