ココロ君色。
「じゃーこれで決定でいいな。」
竜二の背中をボーっと見つめていた幸は、先生の言葉で我に返った。

え、決定!?
じゃあ・・・あたし・・・

「おー同じだな、幸。さぼんなよー?」



竜二と一緒のグループだ。




「わっ分かってるし!!」
「ははっ冗談だし。怒んなって!」
幸は嬉しさのあまり、竜二のからかいもあまり耳に入らなかった。
そのときの竜二の笑顔にまたやられてしまう。

病院行かなきゃそろそろやばいかもあたし・・・。

「なんかお前顔赤いぞ!」
竜二の言葉にはっとした。

やばい・・・ばれる・・。

「そんなことないって!ちょっと暑いだけだし」
「お前今冬だぞ!?」
竜二のつっこみに思わず「しまった」と焦る。
「ホント馬鹿だなお前って。面白いなあ」
「ひどっ!」
「だから冗談だって!」
「・・・・。」
「ははは!お前可愛すぎ」
「え、何?」
聞き取れなかった幸は、もう一度聞く。
「いや・・・なんでもない・・・」
「え?なんでー?教えてよ気になるじゃん!」
竜二は少し照れてるようにも見えたが、幸はそれに気づかなかった。
「・・・やっぱりお前は馬鹿だって言ったんだよ」
「何それ馬鹿ー!」

二人は笑いながらお互いを見ていた。



あたし幸せだな。ほんとにいいのかな?

なんか幸せすぎて怖いや。


ずっと告白しないまま

片想いのままでもいいかもしれない。




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