チャラ男を愛した私~実話~《不倫の果て》
早く来て……?
どうしたの?
今、何処にいるの?
いつも笑顔で現れる臼井さんの姿が見えなくて、夜のデパートの前で一人待つ私は、段々不安になってくる。
近くに有った、公衆電話で、臼井さんの携帯に電話した。
プルルル……。
プルルル……。
『もしもし?』
「臼井さん、亜矢。今、何処にいるの?待ちくたびれたよぉ……。」
『わり…。
今日、行けなくなった……。』
「何で?」
『ごめん、チビが熱出してて、嫁さんが救急に連れて行ったから、上の子の面倒見ないといけなくなった……。埋め合わせは今度するから。ホントごめんな?』
「分かった……。
お大事にね?」
そう言って、電話を切った。