続きは、このままで…
先祖である立川家は、下級階層ながらに優秀者が揃っていたらしい。
だからこそ、財を成していた後藤家の“餌食”とされたのだ。
ファシズムの闇から、一向に抜け出せる方法も無い・・・
そんな私を待ち構えていたのは、想定以上の酷な命令だった。
「オマエ、婚約者のフリをしろ」
「は・・・?」
当然の如く、待たされた傍若無人の主様には激怒されたけど。
そのあとで齎されたモノは、とんでもない命令すぎて。
思わず眼を見開いてしまうほど、突拍子の無い言葉を放たれたのだ。