心霊スポット取材班

敏也がドアを開けた瞬間満はベッドに寝ていた。

「…お母さん…一体、何があったんですか?」


敏也がドアを開けて中に入るなり聞いた。


「敏也君…私もよく分からないのよ…夜中に物音が聞こえたから、満の部屋に入ったら倒れてたのよ…」


啓子はどうしていいか訳が分からず、ただ椅子に座り満を見ていた。


「…どうしたんですか?…その腕…」


光輝は満の右手が包帯で巻かれているのが目に入った。


「…私も驚いたのよ、誰かに掴まれたような跡が残っていたのよ…それも充血するくらいきつく…」

啓子は目に涙を浮かべていた。


「いろいろごめんなさいね…満の為に…」



「ぃぇぃぇ…あの…満の仕事用の鞄を貸して貰ってもいいですか?仕事の資料がありまして…」


敏也が携帯電話とは言わず、うまく話しをした。

「言いわよ、」



「ありがとうございます午後にでも取りに行きます」


そう言ってから、光輝と敏也は病院を後にした。

< 152 / 173 >

この作品をシェア

pagetop