歪んだ世界
「(気持ち悪いっ!!)」

ガリッ!と優花は
河田の舌をかむ。

「うっ、て、てめっ!?」
と河田の口が離れた瞬間、優花は河田の股ぐらを蹴った。
「ぐうっ!?」
と河田は声を出し、地面に倒れ転げる。
「…なんで、私が、なんでこんな奴が…っ!」
優花はあらげた。

「なんで、どおして、こんな奴が生きて、お母さんや勇希兄が死ななきゃいけないのよっ!?」
優花は頭の髪をかきむしる。

「どおして…!?」
木々がざわめく。

「こんな歪んだ世界なんて消えてしまえっ!!」
誰かが笑った。
「消えないのなら、私をこの世界から消してよっ!!」
優花は、泣きそうな声で叫ぶ。

「(もう…私を必要としてくれる人間は、勇希兄は…いないっ!)」

優花はまだ地面で倒れうめいている河田を冷たく見下ろす。
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