歪んだ世界

目が覚めるんだ。いつもそこで…。
始めは気にも止めなかった。止めよう
ともしていなかったんだ…。

AM8：30頃

学校、優花は少しよごれた自分の上靴
をはき3階へと階段を上がる。

そして、自分の教室、2年B組の扉に手
をかける。教室の中からはにぎやかな
声がいくつも聞こえてくる。優花は無
言で扉を開けた。少しづつこちらに視
線が向かうと、教室は静まり返る。
優花はそんなこと気にもとめず自分の
席に座った。

優花が座った所で教室は先程のように
騒ぎ出した。だが、いくつかの会話は
小声で何かを話していた。だが、
その会話は優花には教室が騒がしいの
で聞こえなかった。

「（だいたいはわかるけど…。）」
そう思いながら、優花は教科書類を机
に入れた。そうしてホームルーム授業
と時間は流れて…―。

PM4：00頃

授業は終わり、帰り時間になる。
優花は席から立つと丁度携帯が鳴る。
相手はすぐ分かった。優花は眉間にし
わをよせる。河田からメールだ。

『優花ちゃん、今日俺掃除があって少
し遅くなる。お願いだから、学校の門
で待ってて。』

とメールに書いてあった。