JACK IN THE BOX
独り言[ミニストーリー]
苦手なんだ。
そう言って彼は肩を竦めた。
久々に会った友人。
食事をご馳走してくれるという彼の申し出に有り難く甘える事にし、俺は彼の家にお邪魔した。
「簡単な物しか作れないけど。出来るまで休んでて」
そう言ってキッチンに立つ彼。俺はソファーにちょこんと座り、キョロキョロと部屋を観察した。
パソコンに本棚、ベッド。暖色系で統一されたシンプルな部屋。
ふと、違和感を感じた俺は、主婦の如く野菜をザクザクと手際よく切っている彼に尋ねた。
「テレビ、ないんだ?」
「あ、テレビ見たいならパソコンで見れるよ」
フライパンに野菜を入れて火を付ける。野菜炒めか。
「僕、普段テレビ見ないから。見たかったらパソコン勝手に使って」
「テレビ、見ないんだ?」
今時珍しい。
そう呟いた俺に、彼は笑いながら答えた。
「すごく興味ある番組以外は見ないなぁ」
道理で今人気の芸人さんや俳優の名前を知らない訳だ。真面目な奴だからな。
奴の“すごく興味ある番組”って何だろう。お堅い教育番組オンリーだったりして。
今の時間は何か面白いのやってたかなと新聞を手に取る。
あ、いい匂い。味噌汁か。
意識がテレビ番組から味噌汁に引き寄せられた時、彼は呟いた。
「昔さ」
ねぎを散らし火を止める。
「テレビ見てものすごく腹が立ったから。それからあまり見なくなったんだ」
「腹が立ったから?」
彼のテレビを見ない理由がよく分からず、俺は聞き返した。
そう言って彼は肩を竦めた。
久々に会った友人。
食事をご馳走してくれるという彼の申し出に有り難く甘える事にし、俺は彼の家にお邪魔した。
「簡単な物しか作れないけど。出来るまで休んでて」
そう言ってキッチンに立つ彼。俺はソファーにちょこんと座り、キョロキョロと部屋を観察した。
パソコンに本棚、ベッド。暖色系で統一されたシンプルな部屋。
ふと、違和感を感じた俺は、主婦の如く野菜をザクザクと手際よく切っている彼に尋ねた。
「テレビ、ないんだ?」
「あ、テレビ見たいならパソコンで見れるよ」
フライパンに野菜を入れて火を付ける。野菜炒めか。
「僕、普段テレビ見ないから。見たかったらパソコン勝手に使って」
「テレビ、見ないんだ?」
今時珍しい。
そう呟いた俺に、彼は笑いながら答えた。
「すごく興味ある番組以外は見ないなぁ」
道理で今人気の芸人さんや俳優の名前を知らない訳だ。真面目な奴だからな。
奴の“すごく興味ある番組”って何だろう。お堅い教育番組オンリーだったりして。
今の時間は何か面白いのやってたかなと新聞を手に取る。
あ、いい匂い。味噌汁か。
意識がテレビ番組から味噌汁に引き寄せられた時、彼は呟いた。
「昔さ」
ねぎを散らし火を止める。
「テレビ見てものすごく腹が立ったから。それからあまり見なくなったんだ」
「腹が立ったから?」
彼のテレビを見ない理由がよく分からず、俺は聞き返した。